前世を知りたい人必見!

前世って気になりますよね。
わたしもクライアントの方に、よく聞かれます。
「わたしの前世って、何でしょうか?」
でも、前世って本当に知って得することなんでしょうか?

わたしが、インドダラムサラで修行をしていた時、同じことが話題になりました。
泊まっていたゲストハウスでのことです。
そこの従業員の女の子が、自分の前世は、家具のタンスだったというのです。
「ほう。で君は、そのタンスだった前世を信じるの?」と聞くと、
彼女は、真顔で、
「だって偉いお坊さんにみてもらったんです。信じます。」と返事が返ってきました。
わたしは、そのくそ坊主に会いたいと思いました。

さて、連れて行ってくれたお寺には、玄関に大きな観世音菩薩が鎮座して、それなりの雰囲気が醸し出されていました。
その入口を抜けて、奥の部屋に通されると満面笑みの僧侶が座っていました。
挨拶を済ませると、お決まりのチャイが運ばれて来ました。
何だかエネルギー的に不安があったので、一切口にはしませんでした。
さて、彼はわたしに、「今日は、何しに来たのだ?」と訪ねます。
わたしは、「御坊は、前世が分かるそうですね。」「わたしの前世を見てくださいませんか?」と訪ねました。
彼いわく。
「あなたは、自分で知っているんじゃないですか。」と言ってきました。
わたしは、とぼけて、「いいえ、前世を知る術は、持っていません。」と答えると、
彼は、わたしの目をジーっと見つめています。
嫌な雰囲気だなあ~。と気まずくなっていました。
彼は、しばらくして、口を開きます。

「わたしは、必要な人には必要な前世を伝えます。そして、それを伝えることによって、その人に自らを戒め、功徳を積み直してもらうんです。」と。
ほう。良いことを言うものだ。と感心して聞いていました。
そこで、宿の女の子の前世は、タンスであったということについて、率直に聞いてみました。

彼は、「ああ。あの子ね。あの子は、派手好きで自分の能力以上のことを望んでいつも失敗するから、まさか、あんたの前世は盗賊だったなんて言えないから、タンスが前世だと伝えておいたんですよ。」
と言って高笑いをしていました。
なるほど。人の現状や性格、霊格に合わせて前世を伝えているんだ。
なんだ。安心した。いい御坊ではないか。
もう一つ。彼は、大切なことを言っていました。
それは、

前世を知りたがる人は、自己顕示欲が強い人が多いと。それは、自分を他人に認めてもらいたい欲求であると。
まったくわたしも同感でした。
これが、多くの人が、前世を知りたい理由でもあります。

わたしからの提案があります。
そもそも前世は、たくさんあるはずです。そのうちの一つを知ってその自分に甘んじては、進歩は望めません。
それより、今の自分を見直し聞き直しする方が、うんとプラスになります。
現状のあなたが、まさに前世そのものなのです。

つまり、
現時刻の一秒前が、すでに前世となるのです。
むろん、一秒後が、来世です。

あちらの世界では、こちらの一瞬が、何万年と宇宙的な規模で、換算されるとよく言われます。
それならば、今の一秒前は、現在のあなたに換算すれば、百年前、いや一千年前のあなたの前世となり得るわけです。

さて、わたしは、ゲストハウスに戻って、例のタンスの彼女にこのことを伝えようかと考えていました。
ところが、彼女が、部屋に入ってきて、わたしの大好きな彼氏が来たから紹介したいと言うのです。
彼は、ダラムサラには必要ないであろう素敵なバイクにまたがっていました。
「おれのバイクいいだろう。高かったんだぜ。純粋日本製のバイクだ。」
「・・・・・・・」
マフラーとタンクにHONDAとSUZUKIの別々のロゴが。ん。よく見ると、

HANDA。TUZUKI。(笑)

あの御坊に、彼氏が前世を聞きに行ったら、きっと「あんたの前世は、排気ガスだ。」と言われるのでしょうか。
わたしが、代わりに伝えておいてあげようかな。そんなことを考えました。

前世は、たった今あなたが、作っています。
来世のあなたが、前世を知りたくなった時、「たいして派手な人生では、なかったけど、穏やかで充実していたことは、確かだよ。」とチャネリングしてもらえるように、過ごしたいものです。

さてさて、わたしは、その御坊が出してくれたチャイをきちんと頂かなったことを、今でも後悔しています。 この事も、わたしの前世に組み込まれているのかな?

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